万葉集時期区分

第1期は、舒明天皇即位(629年)から壬申の乱(672年)までで、皇室の行事や出来事に密着した歌が多い。代表的な歌人としては額田王(ぬかたのおおきみ)がよく知られている。ほかに舒明天皇・天智天皇・有間皇子・鏡王女(かがみのおおきみ)・藤原鎌足らの歌もある。
第2期は、平城遷都(710年)までで、代表歌人は、柿本人麻呂・高市黒人(たけちのくろひと)・長意貴麻呂(ながのおきまろ)などの官人達の儀礼的な場での宮廷賛歌や旅の歌などが有名である。他には天武天皇・持統天皇・大津皇子・大伯皇女・志貴皇子などである。
第3期は、733年(天平5)までで、個性的な歌が生み出された時期である。代表的歌人は、自然の風景を描き出すような叙景歌に優れた山部赤人(やまべのあかひと)、風流で叙情にあふれる長歌を詠んだ大伴旅人、人生の苦悩と下層階級への暖かいまなざしをそそいだ山上憶良(やまのうえのおくら)、伝説のなかに本来の姿を見出す高橋虫麻呂(むしまろ)、女性の哀感を歌にした坂上郎女(さかのうえのいらつめ)などである。
第4期は、759年(天平宝字3)までで、代表歌人は旅人の子で大伴家持・笠郎女(かさのいらつめ)・大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)・橘諸兄(たちばなのもろえ)・中臣宅守(なかとみのやかもり)・狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)・湯原王などである。